2020 day264

最近SNSでチェックしている国内ブランドのレザージャケットの実物を見たくて、昨日は恵比寿のショップに行った。都内だとその店くらいにしか置いていない。デザインや革の質は画像でもある程度わかるが、やはり実際に目にしてみないとわからないこともあるし、なによりサイズ感や着心地なんかはいくらSNSの情報をかき集めても想像の域を超えない。

そのセレクトショップには、件のブランドのレザージャケットが数着残っていた。その中で一番サイズが合いそうなストックを羽織らせてもらった。うん、やはりちょっと大きめだな。もう1サイズ下がジャストだとわかった。

厚めのホースハイドだが、しなやかで軽い。試着させてもらったジャケットは顔料染めで光沢感があるが、着込んでいけばイイ感じにエイジングしていきそうだ。

目当てのものを試着できたので満足し、あとは店員さんとそのブランドやレザー全般のことについておしゃべりした。

「レザーはお好きなんですか?」

と聞かれたので、

「まあ、1週間着まわせるくらいは持ってます」

と少し控えめに答えたら、店員さん曰く、その店の常連さんたちはレザージャケット愛好家が多く、中には100着持っている人もいるらしい。その人は家に置く場所が無くなり増築したとか。

あー、どの世界にも変態はいるものだな、と半ば呆れて半ば感心した。

店員さん自身はどれくらい持ってるのか聞いてみたら、

「50着くらいですね」

目の前にも変態がいた。

さっき1週間着まわせるくらいは持っていると答えた自分が、レザー好き業界の中ではいかに小物であるかということを実感した。まあ、数持ってりゃいいってわけでもないが。

だいたいそんなに何十着も持っていたら、ローテーションが大変じゃないか。全然腕を通さないままシーズンが終わってしまうジャケットがどれだけあるのだろう?あ、でも、変態は夏でも頑張って着たりするからな。興味ない人からは奇異な目でしか見られない。ドープな世界。

そういえば昔自分も、残暑厳しい9月からレザーを着ていたっけ。汗をダラダラ流しながら。

さて、レザージャケットは、ダブルかシングルか、襟つきか襟なしか、カウハイド・カーフ・ホースハイド・シープ・ラム・ゴート・ピッグ・ディアのどの革か、鞣しや染め方、色、縫製、ジップの種類、アメリカン・ヨーロピアン・モード系、モチーフにしている年代、等々、そりゃあ好きな人にはキリがない世界だ。ギターの世界とも共通している。長年使うことでルックスや質(革質、音質)に深みが出てくるところなんかも。

ああ、面白いなぁ。