2020 day12

結婚してから息子が生まれるまで住んでいた街を、家族3人で歩いた。懐かしのマンションの前を通り、「君が生まれた家だよ」と教えてあげた。

クリーニング屋のおばちゃんは別の人に代わっていた。接客満点の薬局は別の薬局に変わっていた。暇そうなアメカジ洋服屋は徒歩数十秒の距離に移転していた。マンションの前の歩道は自転車の駐輪スペースがなくなり広くなっていた。

わずか数年で移りゆく街並み。それでも漂う雰囲気は変わっていない。懐かしい。またここに住みたい。

息子が赤ん坊の頃にベビーカーに乗せてよく歩いた通りを3人で散歩した。通り沿いにある公園で息子を遊ばせた。子供たちが、寒風の中、元気に動き回っている。息子はその輪の中に走って行った。その後ろ姿を見て、なんとなく成長を感じるのだった。