2019 day152

今日は久しぶりにゴルフに行った。半期に一度くらいのペースで開催されている社内のゴルフコンペだ。社内のコンペといっても同じ部内の繋がりのある人だけが集まる内輪の遊びだ。最初は7〜8名くらいだったが、回を重ねるごとに参加人数は増え、今回は15名。顔見知りばかりだが、付き合いの古い人、関係性の深い人浅い人、他の事業所の同僚や上司、上司の上司、上司の上司の上司など、様々だ。

さて、今日一日をどのように過ごせるかは、一緒にラウンドするメンバーがかなり重要なのだが、今回は本部長や新しい事業部長と同じ組になった、いや、なってしまった。これは幹事である上司の企みなわけだが、上司の上司の上司と上司の上司、というビッグなおふたりと同じ組というのは、なかなかプレッシャーだ。特に上司の上司の上司である本部長は、ゴルフが達者な方なので、迷惑をかけないようにがんばらなきゃという緊張感もある。そして一緒にラウンドするのも今回が初めて。これは同好会的な集まりの遊びだけど、こういう組み合わせは社内営業的な側面が帯びてくる。

先週、打ちっ放しの練習で、友人(数年前に退職した元同僚)が見つけたYouTubeのゴルフレッスン通りにやったら絶不調に陥ってしまい、これはどうしたものかと、この1週間悩んでいた。昨夜仕事から戻って急いで打ちっ放しに行って、ひとりクラブを振りまくり、ある程度は修正できた。あとはスライスを減らせればなんとかなる。なんとかしたい。なんとかならないかなぁ。

1時間ほど汗をかき、家に戻ったのは0時前。クラブや荷物の準備をしてシャワーを浴び、寝たのは1時過ぎ。夜中、突然の息子の夜泣きに起こされたりして、あまり熟睡できないまま4時半起床。5時に車を出して友人(前出の元同僚の男で、まるで自分の「彼女だね」と妻から茶化されることがあるお茶目な二代目経営者)を迎えに行き、筑波のゴルフ場へ向かった。

予定通りスタートの1時間前に到着し、さぁ練習するぞと勢い込んだところ、なんとこのゴルフ場には練習場がないとのこと。あら、こりゃ困った。最終調整したかったのに。

続々と集まってくるメンバーのみんなと談笑しているうちに、いよいよ開会。(自分だけ)緊張感漂う中、我々第1組のプレイがスタートした。

オナーは本部長。かなり幅狭な打ち下ろしのコースで、フェアウェイを外れるとすぐに深い森が広がっている。ティーの後ろでは、後続組の面々がざわざわざわざわ。最初の組は、特に第1打は、相当なプレッシャーだ。経験がある。

本部長がアドレスに入ると、その場はしんと静まり返った。そして、本部長のスウィング。カン!シューッ……。打球はOBの森の中へ吸い込まれていった。まさかのミスショット。

続いては事業部長。カン!シューッ……。打球は低い弾道で、またしてもOBの森の中へ吸い込まれていった。事業部長とのゴルフは今回が初なのでその腕前は知らないが、ギャラリーのプレッシャーはあっただろうな。

三番手、自分の番。

「空気読んでくださいよー?」

後ろから同僚がヤジを飛ばしてくる。

「もちろんわかってるよ!」

言いながらアドレスに入る。

スライスして森の中へボールを飛ばしたとしても、それはそれで正解と言える状況ではあるが、やっぱりちゃんと打ちたい。

腕を垂直に落として、重心下げて、テイクバックは振りかぶりすぎないように。振り子のように肩を回して、脇を締めたままダウンスウィング。頭はティーに向けたままヘソから先に正面を向くことを意識してインパクトへ。

カン!打球は鋭くまっすぐ飛んでいき、フェアウェイを捉えた。

ナイスショット。我ながらいいティーショットだった。空気を読むことはしなかったが、別にそんなものは本気で求められているわけでもないし、足を引っ張らずについていけますよというアピールができたので、好調なスタートを切れた。

4番手は女性なのでレディースティーから、カン!ポトッ、コロコロコロ。目の前の坂道を転がっていく。こちらもミスショットだが、一応前進したのでOKだ。

これは今日はいけるかも⁉︎

天気が良く気温も上がり、アップダウンのきついホールが続くこのコースで汗をかきかき、なんだかんだワイワイやりながらゴルフを楽しんだ。

1番ホールのティーショットはうまくいったが、毎打調子がいいはずもなく、OBも出したしボールも5〜6個無くした。パターが入らず苦しめられたが、パーは無理でもボギーは取れたし、まずまずのゴルフだった。

本部長はさすがで、パーをいくつも取って、やっぱり上手かった。事業部長は自分と同じくらいのレベルだったので、ちょっと安心した。同僚の女子はいまひとつ調子が出なかったようだが、アプローチからのチップインなど見せ場もあった。4人ともいいペースでコースを回って、自分の緊張も次第にほぐれてきて(とはいっても終始気は使うのだが)、スタートまでの不安はどこへやら、楽しいゴルフだった。

帰りはすべてのプレッシャーから解かれ、すっかりリラックスした車内で友人(前出の元同僚で、超天然な性格で人を和ませ、カラオケでは意図せず少年のような歌声を披露する二児の父親)と気兼ねなく談笑した。コンビニに寄りたいと彼が言うので、ゴルフ場近くのセブンに寄り、アイスを買って駐車場で食べた。30代後半と40代前半の男がやることじゃないが、この友人といるとこういうかわいいことをちょいちょいやってしまうのが不思議だ。そりゃ妻から「彼女だね」と言われるわな。

あー、ゴルフの後のアイス、おいしい!