大阪の空気

大阪出張。公私ともに初の大阪。

新幹線を降りてすぐに気づいたのは、空気が東京とは違うこと。なんというか、軽い。今年の花粉はここ数年のうちで特にひどく、頭痛や咳、強い倦怠感、あげくに声が出なくなるという目にあっているが、大阪に着いた途端、鼻のムズムズが和らぎ、ボーッとしていた頭もシャキッとした。明らかに空気が澄んでいるのだ。

アレルギー症状が緩和されたのは、スギ花粉や排気ガスが東京に比べて少ないということだと思うのだけれど、空気の軽さはそれらに加えて人が吐き出す二酸化炭素の量が圧倒的に少ないーーというか東京が多すぎるーーのだと思う。絶対そうだ。東京駅と新大阪駅は見た目にも人の数が違うし、街中も同様に違う。双方の都市の混雑を表現するにあたって、大阪は「混んでいる」、東京の場合は「超過密」といった感じ。あと匂いもやっぱり違う。東京のほうがくさい。

まあ、そういうわけで、大阪での一泊二日は非常に快適に過ごせた。

初日の夜は客先と懇親会、そのあと二次会。さらに社内だけで三次会へなだれ込み、26時まで呑んだ。あー、よく呑んだ。

二日目も朝から仕事して、ちょっと早めに退勤。せっかくだからプチ観光をしたかったのだ。

始めは梅田へ。大阪駅前第三ビル地下の梅田はがくれでうどんを食べた。生じょうゆと、半熟玉子とちくわの天ぷらを注文。店主のおいちゃんが食し方を教えてくれる。

「まず玉子を食べてみ。外は熱いけど、中は冷たいからな。シャツ汚さんように縁持って食べ」

「うどんは二本挟んですくってみ。讃岐うどんみたいに混ぜたらあかんで。二本すくって上まで上げる。もっと高く。そして一気にすする。美味しいやろ」

「ちくわもふわふわや。お好みでしょうゆ少し垂らしてもええけどな。味はついてるからそのままでも美味しいで。関東は塩分取りすぎやからな」

関西弁とおいさんのキャラで細かい指示も全然イヤじゃない。むしろ楽しかった。そしてほんとに美味しかった。また来てみたい店だ。

はがくれを出て、そのまま御堂筋線で北新地へ。北新地から道頓堀に向かう途中は、さながら中野ブロードウェイ。人口密度は原宿並み。平日の昼間だというのに酷い混雑だった。人混みをかき分けて道頓堀に到着。くくるでたこ焼き。イートインは時間がかかりそうだったので、持ち帰りの列に並ぶ。6個入りを買った。川を眺めながらハフハフモグモグ。キャッチフレーズどおり、フワッ、トロッ、だった。ソースも薄口で食べやすい。素材の味を感じることができた。

ふたたび御堂筋線に乗り、最後は新大阪駅551蓬莱へ。時間がだいぶおしていたので、新幹線のチケットを50分後ろ倒しに変更。551では豚まんと焼売のセットをお土産に購入。ホッと一息、コーヒーを飲みながら一服した。

ここまでで3時間弱。プチ観光成功。充実感を持って帰路に着いた。

大阪の街を歩いていて思ったのは、繰り返しになるけど東京より空気が軽いということ、そして、女の子が可愛いということだった。ちなみに、同行していた人は女の子については同意、空気については花粉症ではないからいまいちピンとこなかったようだが、東京に戻った瞬間、納得したそうだ。