2019 day218

職場の本社研修の日程調整をしたら、部下の1人が「他の人とは別の日がいい、1人の方が気楽だから」と言った。彼がそう言うだろうことはわかっていたからそのように日程を組んだ。

彼は二人の息子の妻子持ち。でも独りの時間を非常に大切にする。郊外の一軒家に住む彼は、庭でゴウヤなどを家庭菜園しているらしい。アウトドア派の彼は、少しでも日光を浴びている時間と独りでいる時間を確保する為に家庭菜園をやっていると言う。

自分も独りのほうが好きなタイプだし、昔はたとえ同棲していたとしても独りが好きだった。同棲相手が家にいない時間が楽しみだった。特別何をするわけでもないが、独りで気兼ねなく過ごすことが何よりストレスフリーだった。だから自分は結婚には向いていないと思っていた。

自分にとって最後の恋人であり現在の妻である彼女とは同棲したことがない。でも、妻とは付き合い始めた時から一緒にいるのがとても自然だった。自分自身が自然体でいられたし、空気のように彼女が必要だった。

妻と息子。自分の家族と一緒にいることが至高の喜びで、たとえば2人が妻の実家に泊まっている夜などは、寂しくて仕方がない。家族で一緒にいる時間が何よりも大切だ。

だから、職場の部下である彼の気持ちに共感できる部分はありつつも、自分の感覚とは異なる点において、彼の幸福感は計りかねる。まあ、それは他人のことだからどうでもよくて、自分はこの家庭があって幸せだと改めて思った日だった。