2019 day194

ようやく、二ヶ月半ぶりに劇場映画鑑賞。

スパイダーマン ファー・フロム・ホーム』は、MCUの中でもこじんまりとした話で、いかにもスパイダーマンといった感じ。一連のMCU作品があって、特にエンドゲームの直後だと、スパイダーマンの小物感が際立ってしまうが、スパイダーマンってそういうものだから間違ってはいない。まだ16歳だし。青春真っ只中だし。

とはいっても、ピーター・パーカーはこれから成長していく。まだまだ伸びしろのある若者だ。スパイダー・バースのように、いつかはおっさんになるのだ。トニー・スタークの年齢に追いつく日がいつかくるのだ。精神的にも、戦術的にも、スパイダーマンの成長はまさにこれから。

このシリーズでは描かれていないピーターにとってのメンターであるベンおじさんは、トニー・スタークがその存在の代替と考えられる。つまり、ピーターのことを見出し、ピーターに想いを託したトニーが亡くなった直後の本作こそ、スパイダーマンが成長の第一歩を踏み出すストーリーであり、そして今後のスパイダーマンの成長こそが、MCU作品の新たなフェイズに大きく関わってくるはずだ。

スパイダーマン ファー・フロム・ホーム』の好きなところは、設定が現代的な組み立てになっていること。ピーターの友人たちは、人種のるつぼニューヨークの住民だけあって、アジア系やミックスなど多種多様。MJは、好きなのに素直に好きって言えない奥手なうえに、暗黒とか陰謀とかが好きな子で、絶対にモテるタイプではないが、ハマると絶対楽しいこと間違いなし。そんな彼女に恋しちゃうピーターってとても信用できる。敵は、異星人でも超能力者でもないが、現代の最新テクノロジーを駆使して戦う(しかも1人ではなく、ちゃんと大勢の裏方がいる)現代社会におけるエリート(=ギーク)で、主義主張が自己肯定と自己満足に特化している嘘っぱちのテロリスト。

いやぁ、やっぱり劇場鑑賞はいいな。ほんとはあと2本くらい立て続けに観たかったところだが。

スパイダーマン、成長が楽しみなヒーロー。これからもずっとそばで見届けさせてほしい。