2019 day46

1日が早く、1週間が長い。3ヶ月連続で残業時間が超過してしまう為、溜まっている有休を使うことにした。いずれにしても3月末までにあと10日分ほど使い切らないと積み立て(使える機会はまず訪れない)になってしまうので、今月と来月は有休消化月間と勝手に宣言をした。あくまで個人的な有休消化月間ではあるが。

ということで、今日はその第一弾。昨日の残務と今日の必須処理を昼過ぎまでに片付けて、午後半休を取った。まっすぐ帰ろうかと思ったが、映画の時間をチェックするとちょうどいいタイミングで『七つの会議』がやっている。これは今日こそチャンスと職場を出て日比谷に向かった。

今年に入って2本目。劇場での映画鑑賞が2月半ばでたったの2本なんてどうかしている。劇場映画にあまりにも飢えていたようで、以前はいいかげん食傷気味だった上映前予告も目を凝らして観た。予告面白い。面白いなぁ。

さて、本編。能役者、歌舞伎役者、ミュージカル俳優、演劇出身者、落語家、元ミュージシャン、お笑いタレント、いろんなフィールドで活躍している人たちの、麺太め味濃いめ油多めの競演に大興奮。こんな映画があったっていいじゃないか。顔芸のオンパレードもここまでやり尽くせば、ものすごい説得力で観る者は圧倒される。いくつ会議をやったかは覚えちゃいないが、気づけば瞬きすら忘れてどっぷりその世界観に浸かっていた。

こんなにこの映画を堪能したのは、劇場映画に飢えていたからという理由だけじゃない。肉汁が口から溢れるほどよく味の染み込んだ肉厚チャーシューを次から次へと口に放り込まれるような映画体験ができたのは、いかに『七つの会議』が大きなパワーを持った作品かということの証明だ。

そしてシーンの途中途中で何度も唸ったのは、映画の登場人物たち同様、自分も会社員だからだ。こういう奴いる!立場のつらさわかる!隠蔽の規模と種類は違えどあるよね不正な〇〇!とまあ、会社員ならではの共感が、自分からニヤニヤ顔と唸り声を交互に出させていた。

本作の舞台となる企業とは業種が異なるが、あるあるが多くて楽しめた。似たような話は多かれ少なかれどこにでもあるわけで、ハラスメントやらワーク・ライフ・バランスやらコンプライアンスやらがいくら叫ばれようとも、日本企業の根本的な体質は本作で描かれているのに近いんじゃないかと思う。もちろんデフォルメ、塩胡椒薬味多めの味付けだけど、唸りながら笑っちゃう。