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マイ・インターン

『キングスマン』で「マナーが紳士を作る」という決め台詞があったが、なかなか紳士とは程遠い行動を取っていたのも事実。その点、本作のベン(ロバート・デ・ニーロ)においてはまさに紳士の立ち居振る舞いで、ストレスを抱えたベンチャー企業女社長の心を癒す。ベンこそが紳士のお手本である。例えば、泣いている女性へのハンカチの差し出し方。非常にスマートにさりげなくそっと差し出す。押し付けがましさはひとかけらもない。ハンカチもちゃんと開いて内側を向けている。顔の表情もいい。ちょっと心配しているような、そして理解を示しているような、そんな表情。

ロバート・デ・ニーロの燻し銀の演技をたっぷり楽しめる映画だ。さらに、働く女性、主夫、ニートを脱出した若者、いろんな立場のいろんな人たちが登場し、それぞれに自分の気持ちを投影して観てしまう。決して派手な映画ではないけれど、優しくて、生きることに前向きになれそうな作品だ。

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年寄りはかっこいい。本作の紳士なデ・ニーロや『ヴィンセントが教えてくれたこと』のビル・マーレイ演じるクサレじじいなど、こういう知恵と経験を蓄えた年寄りの懐の深さにはノックアウトされてしまう。どちらも憧れるじいさんだ。