江の島灯籠

先日、昼過ぎにふと思い立ち、そのままふらっと江の島へ。島を寝ぐらにしている猫たちがあちらこちらから顔を出し、出迎えてくれた。

少し歩いて汗をかいたので、路地裏にひっそりと佇むカフェに入る。苦めのアイスコーヒーを注文し喉を潤した。

ジャズの流れる店内でくつろいでいるうちに汗がだいぶひいたので、そのあとは一気に展望台まで登った。

途中、空の向こうに見つけた夕焼けの赤さに多少うっとりして、時間を忘れかけた。

展望台の上に辿り着いて、ぐるぐる周囲を見て回ったのだがすぐに飽きてしまい、5分も滞在することなく降りてきてしまった。面白い気分に浸りたかったので、帰りはあえて階段で降りてみた。強い風に吹かれて、落ちることはないとわかりつつも、恐怖感を自己演出しながら降りてきた。ゾクゾクして、ちょっと面白かった。

展望台の麓に戻ると、あたりは夕闇が押し迫り始めて、灯籠に灯りがついていた。

江の島灯籠。

等間隔に道の端に並ぶ灯籠が、まるで手招きをするように誘う。

夏の夕暮れを惜しむように照らす灯りの影に、島の猫たちの姿が見え隠れしていた。

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