映画

さよなら、人類 ※ネタバレあり

このタイトルってなんだろう?『存在について考える枝にとまった鳩』という哲学的な原題をやわらかくしたような邦題だ。人間の存在から脱却するのか、人間という存在を諦めるのか。どこか悲観的でもあり、解脱の概念も含まれているような、そんなニュアンス…

ミッション:インポッシブル ローグ・ネイション

シリーズ最高傑作。満足度100%を保証する、と周囲の人間に言って回らずともみんなどうせ観に行くだろうからわざわざ言わないが、間違いなく今年度トップ10に入る作品だ。映画館に行かない人は絶対に後悔する。おすすめポイント1アクション映画としてワンラン…

バケモノの子 ※ネタバレあり

本作は、9歳で母親と死別し、父親は行方不明で、養子として迎え入れられた親戚とは折り合いがつかず、殻の中に閉じこもって、文字どおりひきこもりとなった少年が見た夢と現の綯い交ぜになった成長記である。自分の中の闇の部分を埋めるには、父親との和解が…

フレンチアルプスで起きたこと ※ネタバレあり

これは、男としての威厳の失墜と復権の物語。フレンチアルプスに5日間のバカンスに出かけた夫と妻と娘と息子。冒頭の写真撮影のシーンに表れているが、この4人家族は一般的に誰もがイメージし得る型通りの幸せ家族だ。仕事人間のお父さんはそれなりの収入を…

ルック・オブ・サイレンス ※ネタバレあり

ジョシュア・オッペンハイマー監督の前作『アクト・オブ・キリング』と対を成す作品。共に、1965〜66年にかけてインドネシア各地で勃発した100万人を超える大虐殺の事実に迫るドキュメンタリー映画である。殺されたのは「共産党員」というレッテルを貼られた…

ターミネーター 新起動ジェニシス

とにかく懐かしい気持ちがいっぱいで。この手の映画はお祭りモードで観るが吉。仕事帰りにベルギービールを飲ませる店にて夕食。アルコール度数10%前後のベルギービールをぐいぐいやって、テンションを高める。疲労と体調不良とビールのハーモニーで回転数が…

悪党に粛清を ※ネタバレあり

デンマーク人監督が作った西部劇。これまでのウェスタンとは色合いが異なり、ノワール感が満載だ。この映画の魅力を列挙しよう。1.アメリカは移民の国西部開拓時代は、ヨーロッパからの入植者たちで溢れかえっていた。ということは、似て非なる文化や背景を…

コングレス未来学会議 ※ネタバレあり

ロビン・ライト(本人役)を通じて奇妙なバーチャル体験ができる映画。『戦場でワルツを』と同じ監督だと知ったのは鑑賞後のこと。実写+アニメーションというモチーフはフォルマン監督らしいと納得。『戦場でワルツを』は、PTSDによって20年前の戦争体験を…

アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン

『アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン』は、「正義、友情、勝利」の王道を行くヒーロー物だった。アベンジャーそれぞれの視点を描きながら、物語本筋の求心力は常に保持した状態で最終決戦までもつれ込む。CG全開でアクションもバッチリ楽しませてくれ…